2023年1月13日 16:00発表
火山の状況に関する解説情報 第004号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、噴火活動が続いています。 噴火に伴う噴煙は、最高で火口縁上1100mまで上がりました。また、弾道を描いて飛散する大きな噴石は、最大で火口中心から約300mまで達しました。今期間、爆発は発生していません。 1月11日に海上自衛隊第1航空群の協力によって実施した上空からの観測では、御岳火口から灰白色の噴煙が上がっていることを確認しました。また、前回(2022年10月11日)の観測と比較して、火口および火口周辺に特段の変化は認められませんでした。 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、集落(御岳火口から南南西約3.5km)で降灰が観測されました。 噴火に伴う火山性微動が、概ね期間を通して発生しました。また、島の西側で発生していると推定される火山性地震は少ない状態で経過しています。 地殻変動観測では、島の西側やや深部におけるマグマの蓄積量の更なる増加と推定される変動は認められません。 今後も噴火活動が継続し、御岳火口中心から概ね2kmの範囲に大きな噴石が達する可能性があります。
御岳火口中心から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、16日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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