2021年6月23日 17:00発表
火山の状況に関する解説情報 第044号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口では、20日から爆発が増加しています。20日は9回、21日は10回、昨日(22日)は15回、本日(23日)は15時までに6回(速報値)発生しています。 21日22時54分及び本日00時04分の爆発では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口からそれぞれ北西方向と南東方向に約900m飛散しました。この他にも火口から数100m程度まで飛散した噴石を複数回観測しています。 十島村役場諏訪之瀬島出張所によると、同火口から南南西約4kmの集落で時々鳴動が確認されています。 本日、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が鹿児島県の協力により実施した上空からの観測では、同火口内から乳白色の噴煙が上がるとともに火口周辺への断続的な噴石の飛散を確認しました。また、火口底の赤熱を確認しました。赤外熱映像装置による観測では、引き続き火口及び火口周辺で地熱域を確認しました。また、火口周辺では飛散した噴石と考えられる高温部も確認しました。 諏訪之瀬島では、今後も爆発が発生し、火口から概ね2kmの範囲に大きな噴石が達する可能性があります。
御岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、24日(木)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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