2022年5月25日 11:10発表
火山の状況に関する解説情報 第027号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
口永良部島では、2021年12月以降、火山性地震は徐々に減少する中で、3月12日から16日にかけて一時的に増加しましたが、17日以降は再び減少傾向となり、概ね少ない状態で経過しています。 また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は少ない状態が続いています。 18日に古岳山頂付近から実施した現地調査では、2014年5月や2017年6月の観測と比較して、新岳火口外壁南側の地熱域が縮小し、温度が低下していることを確認しました。また、19日に実施した山麓からの現地調査では、新岳火口西側割れ目付近に引き続き地熱域を確認しましたが、前月(4月12日)から特段の変化は認められませんでした。 地殻変動観測では、火山活動に起因する変動は認められません。 これらのことから、新岳火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、本日(25日)11時00分に噴火警報を解除しました。
活火山であることから、新岳火口内、西側割れ目付近では、高温の噴気や火山ガス等に注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
噴火警報の解除に伴い、今回の一連の火山の状況に関する解説情報の発表はこれで終了します。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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