2022年4月15日 16:00発表
火山の状況に関する解説情報 第021号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
口永良部島の新岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。 12日及び14日に実施した現地調査では、引き続き新岳火口西側割れ目付近に地熱域を観測しましたが、特段の変化は認められませんでした。 火山性地震は7日から発生しておらず、少ない状態で経過しています。 火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、2021年6月以降、概ね50トン以下と少ない状態で経過しています。 GNSS連続観測では、2021年2月頃からみられていた基線の縮みは5月頃より停滞しています。 火山性地震の一時的な増加がみられることがあるため、引き続き火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火の可能性があります。 4月8日からの火山性地震の発生回数と火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。なお、これらの値は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山ガス(二酸化硫黄) 4月 8日 0回 - 9日 0回 - 10日 0回 - 11日 0回 - 12日 0回 - 13日 0回 - 14日 0回 - 15日15時まで 0回 - 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。観測条件が悪く観測値が得られなかった日は「-」としています。
新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 また、新岳火口から西側の概ね2kmの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、22日(金)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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