2021年7月5日 11:00発表
噴火警報・予報
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
<口永良部島に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表> 口永良部島では、火山活動は低下していますが、引き続き火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生する可能性があります。 <噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ>
口永良部島では、5月以降、火山性地震に減少傾向がみられ、規模の大きな火山性地震も観測されていません。また、GNSS連続観測では、島内の基線で2月頃から縮みの傾向がみられています。その他の観測データに特段の変化は認められません。 火山活動は低下していますが、新岳火口及び古岳付近での火山性地震の発生が続いており、火山ガス(二酸化硫黄)の放出も少ないながら続いています。また新岳火口西側割れ目付近では、地熱域が引き続き観測されています。 これらのことから、口永良部島では新岳火口から西側で2kmを超え、その他の範囲では新岳火口から1km超えて影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと考えられますが、引き続き火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生するおそれがあります。
レベル2(火口周辺規制)
火口周辺への立入規制等。
口永良部島
北緯30度27.00分 東経130度13.03分
標高657m
鹿児島県屋久島町
火口周辺警報:切替
新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 また、新岳火口から西側の概ね2kmの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者の避難等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
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