口永良部島の火山情報

2020年8月14日 17:35発表

火山の状況に関する解説情報 第089号

福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台

火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
口永良部島では、新岳火口付近の浅い所が震源と推定される火山性地震の多い状態が続いています。
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

火山の活動状況など

 口永良部島では、新岳火口付近の浅い所が震源と推定される火山性地震が発生しており、減少傾向ながら多く、火山活動が高まった状態です。
 
 本日(14日)、鹿児島県の協力により京都大学防災研究所と合同で実施した上空からの観測では、新岳火口内で白色の噴煙および青白色のガスを確認しました。また、火口底の一部が2016年5月と比較して深くなっていました。火口周辺では特段の変化はありませんでした。
 昨日(13日)から本日にかけて実施した山麓からの観測では、新岳火口西側割れ目付近で引き続き地熱域を確認しました。

 新岳火口では、12日以降、本日16時までに、白色の噴煙が最高で火口縁上600mまで上がりました。

 火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、やや多い状態で経過しています。
 
 GNSS連続観測では、2019年10月頃からの島内の基線の伸びに、鈍化または停滞傾向がみられます。しかし、地下ではマグマが蓄積された状態が維持されていると推定され、その蓄積量は2015年噴火発生前の状態に匹敵します。
 
 2019年10月以降の火山活動は、2018年から2019年の火山活動と同程度以上で推移しており、2014年から2015年に匹敵する火山活動に発展する可能性も考えられます。今後の火山情報に注意してください。

 8月12日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。なお、これらの値は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
           火山性地震 火山性微動  火山ガス
                      (二酸化硫黄)
 8月12日       11回    0回  300トン
   13日       11回    0回  300トン
   14日16時まで   5回    0回    -

 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測によるものです。天候不良や観測条件が悪いなど観測値が得られなかった日は「-」としています。

防災上の注意事項など

新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加していることから、流下する火山ガスにも注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

次回の発表予定

次の火山の状況に関する解説情報は、17日(月)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

口永良部島の過去の火山情報