口永良部島の火山情報

2020年5月20日 16:15発表

火山の状況に関する解説情報 第057号

福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台

火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
口永良部島で、本日(20日)新岳西側山麓付近のやや浅い場所を震源とする地震が発生しました。

火山の活動状況など

 口永良部島では、GNSS連続観測での島内の基線において、2019年10月頃からわずかな伸びがみられ、1月頃から明瞭な伸びとなっています。このことから、地下ではマグマが蓄積されつつあると推定されます。その蓄積量は、2018年から2019年の活動期を上まわり、2015年噴火発生前の状態に匹敵しつつあります。

 本日(20日)01時台に新岳西側山麓付近のやや浅い場所を震源とする地震が4回発生しました。これらの地震の震源は、2015年5月29日の噴火前に発生した地震とほぼ同じ領域でした。2015年の地震と比較して、本日の地震の発生回数は少なく、規模も小さいですが、今後の推移には注意が必要です。

 一方、本日、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁が実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、1300トンと引き続き多い状態で、2015年の噴火前に見られた火山ガス(二酸化硫黄)放出量の減少は認められません。

 昨日(19日)実施した現地調査、及び本日鹿児島県の協力により実施した上空からの観測では、新岳火口西側割れ目付近で引き続き地熱域を確認しました。新岳火口内は噴煙のため確認できませんでした。

 口永良部島では、今後噴火活動がさらに活発化し、2014年から2015年に匹敵する活動に発展する可能性も考えられます。今後の火山情報に注意してください。

防災上の注意事項など

新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加していることから、流下する火山ガスにも注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

次回の発表予定

次の火山の状況に関する解説情報は、22日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

口永良部島の過去の火山情報