2023年1月30日 14:00発表
火山の状況に関する解説情報 第011号
福岡管区気象台
阿蘇山では、本日(30日)12時頃から次第に火山性微動の振幅が大きくなり、12時20分頃から中岳西山腹観測点南北動成分の1分間平均振幅が2.5マイクロメートル毎秒を超えました。その後も火山性微動の振幅は2.5マイクロメートル毎秒程度の大きな状態で推移しています。 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。本日、白色の噴煙は最高で300mまで上がりました。 傾斜計には、火山活動に伴う特段の変化はみられていません。 GNSS連続観測では、2022年9月頃から広域の基線でみられていた縮みの傾向は、10月頃から停滞しています。 明日(31日)、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が現地調査を実施する予定です。 火山活動が高まっていますので、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、30日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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