2022年3月14日 11:10発表
火山の状況に関する解説情報 第016号
福岡管区気象台
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続> 中岳第一火口から1kmを超え、概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなりましたが、今後も概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
阿蘇山では、2月24日05時頃から火山性微動の振幅が大きくなり、大きな変動を繰り返していましたが、27日15時40分頃に中岳西山腹観測点南北動成分の1分間平均振幅で1.0マイクロメートル毎秒程度まで急激に減少しました。以降は小さな状態で推移しています。 このことから、中岳第一火口から1kmを超え、概ね2kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、本日11時00分に噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。 草千里の深部にあるマグマだまりの膨張を示唆する地殻変動は停滞していますが、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は2021年10月の噴火以前よりも多い状態が継続しています。 このことから、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、18日(金)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します
(C)日本気象協会