2022年1月14日 16:00発表
火山の状況に関する解説情報 第002号
福岡管区気象台
阿蘇山の中岳第一火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。また、同火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。 火山性微動の振幅は、やや大きい状態で推移しています。中岳第一火口浅部を震源とする振幅の小さな火山性地震は、多い状態で経過しています。 12日に山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、2000トン(前回4日、2500トン)と引き続き多い状態でした。 GNSS連続観測では、2021年9月頃から草千里付近の深部にあるマグマだまりの膨張を示すと考えられる基線の伸びが認められます。 これらのことから、今後も火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、21日(金)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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