2021年12月27日 16:35発表
火山の状況に関する解説情報 第050号
福岡管区気象台
阿蘇山では、昨日(26日)16時頃から火山性微動の振幅が大きくなり、17時頃には中岳西山腹観測点南北動の1分間平均振幅で一時的に6マイクロメートル毎秒を超えました。その後は、約3マイクロメートル毎秒で推移しています。 本日、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、2200トン(前回14日2300トン)と多い状態でした。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線において、10月頃から伸びが認められます。 火山性微動の振幅に大きな変動はなく、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量にも変化はみられません。これらのことから、火山活動の更なる活発化は認められません。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
今回の火山活動の状況の変化に伴い発表していた一連の火山の状況に関する解説情報(臨時)の発表はこれで終了します。 次の火山の状況に関する解説情報は、31日(金)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します
(C)日本気象協会