2021年10月13日 20:50発表
火山の状況に関する解説情報 第018号
福岡管区気象台
阿蘇山では、本日(13日)15時30分頃から火山性微動の振幅が次第に大きくなり、本日20時頃から中岳西山腹観測点南北動の1分間平均振幅が4マイクロメートル毎秒を超え、大きい状態が続いています。 中岳第一火口では、噴火は観測されていません。 傾斜計には、火山活動に伴う特段の変化はみられていません。 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線において、2020年7月頃からわずかな縮みの傾向がみられており、深部のマグマだまりへのマグマの蓄積は進行していないものと考えられます。 火山活動が高まっていますので、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。
中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 また、火山ガスに注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、14日(木)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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