2021年1月22日 16:00発表
火山の状況に関する解説情報 第007号
気象庁本庁/気象庁
浅間山では山体浅部を震源とする火山性地震が引き続き発生していますが、やや少ない状態で経過しています。振幅の小さな火山性微動は時々発生していますが増加する傾向はみられません。 噴煙の状況は、白色の噴煙が火口縁上400m以下で推移しています。噴煙量は、昨年11月頃から減少し、やや少なくなっています。 昨日(21日)実施した火山ガス観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり200トン(前回1月15日、100トン)でした。 山頂の南側に設置した傾斜計では浅間山西側の膨張を示すと考えられる変化は認められなくなっています。 GNSS連続観測では、浅間山西側を挟む一部の基線でみられていた伸びの変化はほぼ停滞しています。 火山活動に低下を示す傾向がみられますが、再び火山活動が高まり、小噴火が発生する可能性も考えられますので、しばらくの間は火山活動の推移に注意する必要があります。
山頂火口から概ね2kmの範囲では、引き続き弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、25日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します
(C)日本気象協会