2019年10月4日 16:30発表
火山の状況に関する解説情報 第032号
気象庁本庁/気象庁地震火山部
浅間山では、8月26日以降、噴火は発生していません。 9月14日以降、8月7日、25日の噴火前と同様に山体浅部を震源とする低周波地震が減少した状態が続いていますが、やや高周波の地震は減少し、また、火口周辺の微小な地震も減少しています。 噴煙の状況は、2日に一時的に白色噴煙が火口縁上800mまで上がりましたが、その他の日は概ね300m以下で推移しています。 以上のように8月の噴火前と類似した地震活動の状態はなくなりましたが、今後も地震が増加する可能性はあり、小噴火の発生も考えられますので、しばらくの間は火山活動の推移に注意する必要があります。 なお、深部からのマグマ上昇を示す山体深部を震源とする地震の増加や地殻変動は観測されていないことから、中噴火が発生する可能性は低いと考えられます。
山頂火口から概ね2kmの範囲では、引き続き弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、7日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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