2019年8月9日 18:00発表
火山の状況に関する解説情報 第006号
気象庁本庁/気象庁地震火山部
浅間山では、7日22時08分の噴火以降、新たな噴火は発生していません。 産業技術総合研究所、防災科学技術研究所によると、7日の噴火に伴う火山灰を分析した結果、新たなマグマ物質と考えられる粒子はみられませんでした。今回の噴火は水蒸気噴火であった可能性が高いとみられます。 本日(9日)の噴煙の状況は、白色の噴煙が火口縁上概ね400メートル以下で推移しています。 本日実施した火山ガス観測では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり100トン(前回8月8日300トン)とやや少ない状態でした。 地震活動の顕著な活発化は認められていません。火山性地震は、やや少ない状態で経過しています。 火山性地震 火山性微動 火山ガス (二酸化硫黄) 8月 5日 8回 0回 6日 5回 0回 7日 14回 1回 8日 42回 1回 300トン 9日(15時まで) 15回 0回 100トン 新たなマグマ上昇を示す地殻変動は観測されていません。 小規模な噴火が発生し、火山活動が高まっていることから当面の間、居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生する可能性があります。
山頂火口から概ね4kmの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 噴火時には、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が流されて降るため注意してください。 噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、10日(土)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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