おしえて気象予報士さん

おしえて気象予報士さん

わたしたちの生活に欠かせない情報の一つである天気の疑問に2人の気象予報士が答えるコラム。(2008年4月終了)

低気圧だと眠い?!

2007年08月30日

今回は「motoyama」さんの質問に気象予報士の太田さんにお答えいただきました。

Q

知り合いに、「低気圧だと眠い」と言われました。低気圧と眠いことに、科学的根拠はあるでしょうか。

A

「低気圧だと眠い」の症状、いろいろ調べてみたのですが、残念ながら医学的、科学的根拠の裏づけがみつかりませんでした...。
わかったことは、このような症状をうったえる人が少なくない、ということ。

goo天気編集部:実際には少ないかもしれませんが、なんか眠くなる気がしますけど。

低気圧と眠気との関係はわかりませんでしたが、もう少し範囲を広げて、お天気と体調との関係について調べてみましょう。

天気と人間の体調の関連性について

お天気と体調、この2つは昔からから関連があるといわれていて、この分野を科学的、医学的に解明しようとしている学問を「生気象学」といいます。
お天気による体調不良の例では、この夏の猛暑でたくさんの患者をだした「熱中症」がその代表。

経験がある方も多いと思いますが、天候が悪くなると「古傷が痛む」とか、寒くなると「肩がこる」といった症状もよく言われますよね。

goo天気編集部:太田さんにはそういう経験はありませんか?

私も寒くなると「肩がこる」人のひとり。 寒いのが苦手なんですが、冷えて血行が悪くなるのに加えて『寒い→肩をすくめる→知らないうちに肩に力が入っている→肩こり』なのかなぁ...なんて勝手に分析しています。

goo天気編集部:ああ〜。私もです。

「天気と人間の体調との関連性」は古くから指摘されていて、日本生気象学会のHPによれば(以下抜粋)「ヒッポクラテスの時代にその記載があるくらいであるが、それが学としての体系をととのえたのは、1955年、パリにおいて国際生気象学会の第1回の総会が開かれたときである。」との事。

関節痛やインフルエンザ、心筋梗塞や脳卒中など、さまざまな症状との関連が示唆されながらも、学問として確立したのはずいぶん後になってからのことでした。

ある医療系メーカーの「気象と健康に関するアンケート」によれば、81%もの人が「天候や季節の変化」と「体調」は関係あると思うと答え、73%の人が実際に「天候や季節の変化」の「体調」への影響を経験している、と答えたそうです。
いろいろな症状がありすぎてそれぞれの検証は難しそうですが、アンケートの結果からもわかるとおり、お天気と人間の体調には関連性があることがわかってきました。

goo天気編集部:8割ですか。みなさんそう思ってらっしゃるのですね。

ちなみに広島県医師会では、現在、心筋梗塞・脳卒中予報をHP上で公開しています。
これは心筋梗塞や脳卒中への関連性が指摘されている気圧や気温、また、前線通過などの気圧配置を元に予報を作成したもの。
他にもTV番組でこのような気象情報を扱っているものもあるそうです。

天気と体調の関係、生気象学の先進国ドイツでは、1952年にハンブルグ気象台から「医学気象予報」として天気予報が出されたそうですが、日本でも春先の花粉症予報や夏の紫外線情報は、季節の気象情報として定着していますよね。

今後、健康に関する天気予報はさらにバリエーションを増やしそうです。

goo天気編集部:ああ、そうでしたね!花粉と紫外線は確かに定番化していますが、そういわれてみれば”医学気象予報”ですね。

国際生気象学会
http://ags.ou.edu/%7eisb/ISBDef.html

日本生気象学会のHPに詳細があります。
http://www.med.shimane-u.ac.jp/assoc-jpnbiomet/index.html
広島県医師会

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