2021年2月28日 14:00発表
火山の状況に関する解説情報 第018号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
口永良部島では、21日から火山性地震の多い状態が継続しており、19日から10日間の発生回数が158回となっています。地震の震源は主に新岳火口付近の浅い所と推定されます。 火山性微動は発生していません。 火口内の熱の高まりを示す火映は、観測されていません。新岳火口及び新岳火口西側割れ目付近の噴煙や地熱域の状況に変化はありません。 GNSS連続観測では、島内の基線の伸びは2020年5月頃から停滞していましたが、一部の基線でわずかな伸びの傾向がみられます。 火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、少ない状態で経過しています。 表面現象には大きな変化はありませんが、火山性地震の多い状態が継続しています。 新岳火口から概ね2kmの範囲、及び向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がありますので警戒してください。
新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、3月1日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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