2022年7月27日 20:10発表
火山の状況に関する解説情報 第068号
福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台
桜島の南岳山頂火口では、7月24日20時05分に爆発が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から東方向へ2.4kmを超えて飛散しました。 その後は、噴火や爆発が時々発生していますが、火口から2kmを超えて大きな噴石が飛散する噴火は発生していません。 桜島島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、7月18日09時頃から観測されているわずかな山体膨張は、20日15時以降概ね停滞しています。 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う振幅の小さな継続時間の短い火山性微動が発生しました。 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量に大きな変化はみられません。 現在のところ大規模な噴火が発生するような兆候は認められません。 これらのことから、桜島では、南岳山頂火口及び昭和火口から2kmを超える範囲に影響を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、本日(27日)20時00分に噴火警戒レベルを5(避難)から3(入山規制)に引き下げました。しかしながら、現在も噴火活動が継続していることから、南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。 なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、28日(木)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
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