桜島の火山情報

2022年7月27日 16:00発表

火山の状況に関する解説情報 第067号

福岡管区気象台/福岡管区気象台 鹿児島地方気象台

火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報

<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>
桜島の南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。

火山の活動状況など

 南岳山頂火口では、24日20時05分に爆発が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から東方向へ2.4kmを超えて飛散しました。昨日(26日)から本日(27日)にかけては、爆発や噴火が時々発生し、噴煙は最高で火口縁上2200mまで上がりました。弾道を描いて飛散する大きな噴石が最大で6合目(南岳山頂火口より800mから1100m)まで達しました。
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計で、7月18日09時頃から観測されているわずかな山体膨張は、20日15時以降概ね停滞しています。
 
 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う振幅の小さな継続時間の短い火山性微動が発生しました。
 
 桜島では、山体膨張は概ね停滞しており、現在のところ規模の大きな噴火が発生する兆候は認められません。ただし、今後も同程度の噴火が発生する可能性があるため、南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。

防災上の注意事項など

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね3km以内の居住地域(鹿児島市有村町及び古里町の一部)では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。
また、概ね2kmの範囲では火砕流に警戒をしてください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。

次回の発表予定

次の火山の状況に関する解説情報は、28日(木)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

桜島の過去の火山情報