空が赤く染まる夕焼け。
昼間は青かった空が、太陽が地平線に沈むころ、
徐々に空がオレンジ色から赤へと変化していく。
西の空に雲があれば、夕焼けにはならない。
「夕焼けの翌日は晴天」といわれるように、綺麗な夕焼けになったときは、その翌日は晴れることが多い。
日本付近は偏西風という西風が吹いていて、雲が西から東へ流され、天気も西から変わることが多いからなのです。
このように夕焼けから天気も予想できてしまいます。
ところで、夕焼けはどうして赤く染まるのでしょうか?
そのメカニズムについて簡単な実験で確かめてみることにしましょう。
まずは洗面器に水をたっぷり入れて
そこに牛乳を少しだけ加える。
うっすら白く濁る程度で、目安は1リットルに対して5ml程度。
※注意・・・牛乳を入れすぎると、色の変化が見られません。
じょうごを使って、傘袋の中に、牛乳入りの水を入れる。
傘を入れる長いビニール袋がいっぱいになったら準備完了です。
部屋を真っ暗にして、傘袋に懐中電灯(ライト)を当てます。(写真の右側からライトを当てています)
ライトに近いところと離れたところで、色の違いをみてみましょう。
ライトの近くは青みがかった白色。
ライトから離れるにしたがって、色がだんだんとオレンジ色になっていきます
最も離れたところは、オレンジ色が濃くなっていきます。
これが夕焼けの原理なのです。
牛乳で少し濁った水に懐中電灯のライトを当てると、ライトに近いところではすべての色の波長の光が届いていて、よく散乱する波長の短い青系統の色が目立ちます。
しかし、ライトから離れると、青い光は届かなくなり、代わって、波長の長いオレンジ色が残るようになります。
地球上の大気でも同じようなことが起こっています。
真上から太陽があたるときはすべての色が透過し、中でも、よく散乱する青い色が目立ちます。
夕方になると、太陽は斜めの角度から差し、太陽光は昼間より大気の層を長く通過することになります。
大気の層を長く通過すると、青い色は届かなくなり、残った赤い色が目立つようになり、夕焼けとなります。
火山の噴火などがあると大気中に火山灰が浮遊し、夕焼けがより赤くなることがあります。
協力:NPO法人気象キャスターネットワーク
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