天気予報を見ていると、お天気キャスターが、「冬の寒気によって日本海にすじ状の雪雲が見られます」などと、解説している場面があるのではないでしょうか。
日本海に見える縞々模様となって連なる雲。これは日本海側の地域に雪や冷たい雨を降らせる雲です。
シベリアからの寒気団が比較的暖かい海水である日本海を渡るときに、その温度差によって積乱雲が発生し、雲が列をなして並びます。
これが「すじ状の雲」です。(写真右)
では、冷たい空気と暖かい海水によって、すじ状の雲ができるのか?
ドライアイスを使った簡易的な実験で確かめてみましょう。
※ドライアイスは素手で持つと凍傷の危険がありますので、扱うときは必ず軍手をつけて下さい。また、ドライアイスから二酸化炭素が発生しますので、十分に換気して実験して下さい。
事前準備
発泡スチロール板を組み立てて作ります。
長さや形に決まりはありませんが、比較的、大きいほうが観察しやすいでしょう。
今回、製作したのは全長2メートルくらいです。
右側の小さな空間はドライアイスを入れるところ。
そこから、ドライアイスがゆっくり流れ出すように、緩やかな斜面となる滑り台を作ります。
ドライアイスを入れる空間と滑り台の間に敷居をつけておき、開閉できるようにしておくと便利です。
すべり台の下にはお湯を溜めるためのトレイ(容器)を置きます。
容器を予め黒く塗っておくと観察しやすいです。
工作は大変ですが、ここまでできれば、いよいよ実験です。
STEP 1
熱いお湯ではなく、水温32~35度のぬるま湯を入れてください。
STEP 2
滑り台上部にお皿を置き、ドライアイスを入れます。そこに水を入れると、冷やされて霧(白煙)が発生します。
STEP 3
ある程度、霧が溜まったところで、すべり台上部の敷居をあけて、冷やされた霧を流します。
この霧がお湯の上を通過するときの様子を観察して下さい。
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します
(C)日本気象協会