2023年の春の桜開花は、記録的な早さで進みました。開花最早(最早タイを含む)を記録した地点は、日本気象協会が開花予想を発表している全国84地点のうち45地点に上り、特に北陸・東北では、岩手県大船渡市を除くすべての観測地点で最早記録(最早タイを含む)を更新しました。
その大きな要因となったのは、3月の高温です。
統計の対象としている全国の観測所153地点のうち114地点で3月の平均気温を更新し、記録的な暖かさとなりました。3月の平均気温は、北日本と東日本で平年より3.4度高く、1946年の統計開始以来1位の高温となったほか、西日本も平年より2.6度高い1位タイの記録となり、この高温が桜の早期開花を促しました。
4月に入っても高温傾向は続き、現在北海道を進む桜前線においても、早期開花の波をもたらしています。4月15日に札幌で開花し、これまで最も早い開花だった4月21日より6日早い開花と
なったほか、帯広や室蘭でも最早記録を更新しました。
この先、4月29日に網走、5月4日に稚内と釧路で開花する見込みです。開花から満開まで3日前後のところが多く、旭川や網走では大型連休中に満開の桜を楽しむことがで
きるでしょう。
そして5月7日に根室で開花し、2023年の桜前線はゴールに到達する見込みです。
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