教えて気象予報士さん

おしえて気象予報士さん

わたしたちの生活に欠かせない情報の一つである天気の疑問に2人の気象予報士が答えるコラム。(2008年4月終了)

天気図のみかた

2007年07月20日

今回は「シャトルさん」から天気図について太田さんにお答えいただきました。
よくテレビでも見る天気図ですが、みなさん読めますか?天気図を読めたら天気との付き合い方も変わるかもしれませんよ!

Q

風の強弱や風向きなど、天気図で簡単に予測出来る方法を教えてください

A

風の強さや風向は気圧配置(天気図のタイプ)で決まります。
注目するポイントは、天気図の等圧線が混んでいるときほど風は強くなり、北半球においては、低気圧では反時計回りに風が吹き、高気圧では時計回りに風が吹きだすということ。

さっそく、季節ごとに特徴的な風を、天気図と合わせてみてみましょう。

春一番(日本海に低気圧があるとき) 2007/2/14

日本海に低気圧があるため、日本付近には南よりの風が吹きます。
この日は西日本から東日本で春一番となりました。 天気図をみると等圧線が混んでいます。
高知県宿毛市では最大瞬間風速が35.0m/sとなり、前線の通過と合わせて大荒れの天気となりました。

北に偏った高気圧 2007/5/28

日本海から北日本に高気圧が張り出しています。
天気図をみると日本付近に高気圧があるので、一見「晴れ」かと思いますが、この場合、東日本の太平洋側では、海から冷たく湿った東よりの風が入るため、雲が多い天気となります。

夏の高気圧(太平洋高気圧) 2006/8/5

太平洋から張り出した高気圧、等圧線の間隔も広くなっています。
この場合、風は弱く、夏の高気圧(太平洋高気圧)に覆われているため暑くなります。
太平洋高気圧に覆われた日の風の特徴は、陸地と海上の温度差によって生じる海風と陸風です。
日中、暖められた陸に向かって海から吹く風が海風。そして、夕方、冷えてきた陸から、海に向かって吹く風が陸風です。

台風(東側を通るとき) 2006/9/5

台風が東側を通るとき、東風→北風→西風というように、風向は反時計回りに変化します。

台風(西側を通るとき) 2006/9/18

台風が西側を通るとき、北風→東風→南風というように、風向は時計回りに変化します。

冬型 2007/1/7

冬型の天気図は図のように縦じま模様。冷たい北西の風が日本付近に吹き込みます。
等圧線の縦じまが混んでいるときほど、冬型が強まり、北西の風が強くなります。

天気図と風の吹き方。Webや新聞の天気予報には天気図が載っています。
これらの天気図パターンを参考に、風の吹き方を予想してみてはいかがですか?

Q

関東地方は山に囲まれているため天気予報が難しいと聞いたのですが、他の地方の場合、予報が外れることは関東地方より少ないのでしょうか。

A

関東地方の場合、南から東にかけて海、北から西にかけて山という地形になります。
風向のちょっとした違いで、お天気に地形の影響がでることも。同じ気圧配置でも、天気がガラリと異なることがあります。

今回は、私だけでは経験が足りないので、“特別ご意見番”として、元気象庁天気相談所所長さんの下山紀夫さんにお話をうかがいました。

下山さん:関東地方はたしかに地形による影響を受けますが、地形による影響がでる場合はパターンが決まっているので、逆に予想しやすくなります。

関東地方で天気予報がはずれやすいパターンはありますか?

下山さん:日本海に低気圧があるときと北東の気流の場合です。

日本海に低気圧があるとき 2007/2/148

日本海に低気圧がある場合、関東地方では降水量が問題になります。
低気圧に伴う前線が、本州の中心を伸びる脊梁山脈を吹き上げてしまって、風下にあたる関東地方では、雨があまり降らない場合があります。
しかし逆に、関東地方に雨雲がそのまま来てしまい、雨が多く降る場合がもあります。

予測精度は近年向上していますが、それでもまだ、はずすときもあります。

北東の気流 2007/5/28

移動性の高気圧が日本海から北日本方面に張り出すと、関東地方の太平洋側の地域には冷たく湿った北東の風が流れこみ、脊梁山脈でせき止められるため、曇りがちな天気になります。
しかし、このタイプの気圧配置の場合、曇らずに、晴れたり、雨が降ったりする場合もあります。

下山さん:このように、地形の効果はお天気のクセといいかえることもできるようです。
しかし、ちょっとの違いが天気に大きな影響をおよぼします。

ジョルダンクラウド